ナスの旬は晩夏~初秋
いまやナスは一年中出回っていますが、露地栽培の収穫期は7月~9月頃。「秋ナスは嫁には食わすな」ということわざにも登場する秋ナスとは、旧暦の秋を指し、現在でいう8~9月に収穫されるナスのことで、皮が薄く、実がしまっていて実においしい。晩夏から初秋はまさにナスの旬です。
ナスいろいろ
インド東部を原産地とするナスは、古くに日本に伝来し、奈良時代には既に栽培されていた記録が残っています。そのため、日本各地で郷土色豊かなさまざまな品種が栽培されてきましたが、近年、栽培が容易で色がよい長卵形のナスが全国的に栽培されるようになり、在来品種が次第にその姿を消しています。
代表的なナスには以下のようなものがあります。
・丸ナス
かつては全国的に作られていましたが、近年では京都、山形などに残っているだけとなりました。京都の「賀茂なす」、山形の「民田なす」などが有名です。
・長ナス
西日本で人気が高い品種で、煮物など日本料理に向いています。
・卵形ナス
関東を中心に最も一般的に普及しており、旬以外の季節に出回るハウス栽培のナスはほとんどがこの品種です。適度に果肉がしまり、種子が少ないのが特徴です。
・米ナス
アメリカ産のブラックビューティーを日本で改良した品種。へたが緑色で種が少なく、肉がしまっています。
・小ナス
重さ10g~20g程度の丸型ナス。多くの在来品種があり、からし漬けなどに用いられます。
体を冷ますナス
夏が旬の野菜には体を冷ます効果があります。夏野菜のナスは、のぼせや高血圧への効果が期待され、毛細血管を強化して脳出血を予防するビタミンPが含まれています。
選び方・調理法・保存方法
<選び方>
ヘタの切り口が新しく、トゲにさわると痛いくらいとがっているものが新鮮です。表面に傷がなく、全体に張りがあり、ツヤよく濃い紫色をしたものが良いでしょう。
<調理のポイント>
・アク抜きと変色防止のため、切ったらすぐに水につけます。夏場はアクが強いので、塩を少量いれてもよいでしょう。
・皮の色を生かしたい場合には、炒めたり、揚げ物にするとよい。漬物には、鉄釘やミョウバンなどをいれます。
<保存方法>
水分が蒸発しやすく、すぐにしなびてしまうので、ラップに包んで冷暗所で保存すると1週間程度もちます。ただし、5度以下の低温では品質を悪くしますので、冷やしすぎは禁物です。
一富士ニ鷹三なすび
初夢に見ると縁起のいいものの代表。「一富士ニ鷹三なすび」に言われには諸説あり、ナスは非常に高価だったため富士と鷹とナスという「高いもの」を揃えたとも、「ナス」=「成す」につながり縁起がよいためだとも、徳川家のお膝元駿河の特産を集めたとも、言われています。いずれにせよ、古くからナスは人々に好まれる野菜であったことには間違いはなさそうです。
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